和名 ウラギンヒョウモン
学名 Fabriciana adippe pallescens (Butler,1873)
分類 鱗翅目タテハチョウ科

この虫の特徴 ♀♂での斑紋の差は少ないが,♂では大型で翅形も幅広い.後翅裏面には大小の美しい銀白紋と褐色の紋が列をなし特徴的である.近年,本種のような草原性の種が,生息地を奪われ減少していることにも注目していかなければならない.本県でも対馬や五島には以前に生息していた記録もあるが,ここ数年はまったくといっていいほど記録がされない.

生活史 草原性の代表的なヒョウモンチョウで,各地の高原などには個体数も多い.各種の花に吸蜜に訪れるが,とくに林縁のアザミ類やオカトラノオには多くの個体が群れることもある.初夏まで活動するが,他のヒョウモンチョウ類と同じように夏眠をする.食草はスミレ類で,産卵は直接に食草にはなされずに,食草近辺の草むらの中の枯れ草などにおこなわれる.

えさ 花の蜜

出現時期 5月下旬~10月

分布 北海道~九州(県本土)

よく似た種類との区別 ヒョウモンチョウ類はどれも似たような種が多いが,北海道から本州に分布しているギンボシヒョウモンとは同定に注意を要する.

 

シーボルトコレクション 1820年代にシーボルトが日本で集めた昆虫標本は,現在,オランダ国立自然史博物館(NCB Naturalis)に収蔵されている.以下の写真は,長崎SSH科学プロジェクトの調査団が,2011年に同博物館で取材したものである.

シーボルトコレクションのすべての写真の著作権は,オランダ国立自然史博物館(NCB Naturalis)にある.
ここに表示したシーボルトコレクションの写真は,オランダ国立自然史博物館の写真利用許可を得たものである.
写真の無断使用を禁ずる.
The copyright of the photos and or compilations of the photos taken from the "Von Siebold" collection remains with NCB Naturalis, Leiden. All the photos of the "Von Siebold" collection are permitted under the agreement between NCB Naturalis and Nagasaki SSH Science Project. Don't use or copy any images.

 

記載:松尾 照男

写真:松尾 照男

写真(シーボルトコレクション):紙谷 聡志,井手 竜也

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