和名 ヒオドシチョウ
学名 Nymphalis xanthomelas japonica (Stichel,1902)
分類 鱗翅目タテハチョウ科
表
裏
この虫の特徴 和名のヒオドシチョウは,戦国時代の甲冑に使用された「緋縅」の色に由来する.翅表は♀♂共に赤褐色の地色に黒紋を持つ.裏面は黄褐色や黒色の波状模様を持ち,翅を閉じて樹幹に止まると存在がわからなくなる.♀♂の区別はキタテハと同じように,前脚の構造を確認する方法が無難である.
生活史 エノキやケヤキ,アキニレなどが食樹となっており,卵は固まって塊状に産卵され,初令幼虫は群生する.長崎県内での個体数はそう多いものではない.夏の暑い時期には越夏することが知られ休眠に入りそのまま越冬するが,この休眠状態は生態がよくわかっていない.樹林帯に生息し,木の幹にとまり樹液を吸う個体もよく見られる.タテハチョウ科の仲間には本種やルリタテハやテングチョウなど,路上に下りて翅を広げ日光浴をする.
えさ 花の蜜,樹液
出現時期 5月~6月(年1回の発生)
分布 北海道,本州~九州(県本土)
シーボルトコレクション 1820年代にシーボルトが日本で集めた昆虫標本は,現在,オランダ国立自然史博物館(NCB Naturalis)に収蔵されている.以下の写真は,長崎SSH科学プロジェクトの調査団が,2013年に同博物館で取材したものである.
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記載・写真:松尾 照男
写真(シーボルトコレクション):紙谷 聡志