和名 ヒメウラナミジャノメ
学名 Ypthima argus Butler,1866
分類 鱗翅目ジャノメチョウ科
表面
裏面
この虫の特徴 前後翅ともに眼状紋をもち,裏面には胴体を中心とした円状に波状の白紋をもつ.春型は夏に出現する個体に比べて大型で色も淡い.路傍や林縁などの地表付近をゆるやかに細かく飛び回り,地面や草の先などに止まる習性をもつ.
生活史 4月頃より成虫はあらわれ,10月初旬まで発生を繰り返す.成虫は林縁や草原にも好んで生息して,ヒメジョオンなどの花々に吸蜜をおこなう.幼虫はイネ科の植物を食草として生育し,冬は地面に下りて越冬することが知られている.
えさ 花の蜜
出現時期 4月~9月(年に3~4回の発生)
分布 北海道~九州(壱岐,五島,県本土)
よく似た種類との区別 同属のウラナミジャノメに似る.ウラナミジャノメは後翅裏面の眼状紋が3個で,ヒメウラナミジャノメの5~6個より少なく違いははっきりとしている.ヒメウラナミジャノメが低地から低産地まで普遍的に分布するのに対して,ウラナミジャノメの産地は局地的である.
シーボルトコレクション 1820年代にシーボルトが日本で集めた昆虫標本は,現在,オランダ国立自然史博物館(NCB Naturalis)に収蔵されている.以下の写真は,長崎SSH科学プロジェクトの調査団が,2011年に同博物館で取材したものである.
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記載:松尾 照男
写真:松尾 照男
写真(シーボルトコレクション):紙谷 聡志,井手 竜也