和名 ミズスマシ
学名 Gyrinus japonicus Sharp, 1873
分類 鞘翅目ミズスマシ科

オオミズスマシとミズスマシ

 

この虫の特徴 体は卵形で体長は6㎜~8㎜程度.上翅や前胸背などは黒色であるが金属色の光沢を持つ.前胸背や上翅則片,脚などは赤褐色となる.上翅には11条溝があり近似種との区別は容易である.ミズスマシ類の眼は上下に2分されていて,水中と水面の両方を見ることができると考えられている.また,触角基部には「ジョンストン器官」という部分があり水面の波動を関知することができる.
近年,各地で本種が含まれる水生昆虫類が減少していることが報告されているが,環境の保護などにもっと目を向けていかなければ行けないと考えられる.

生活史 卵は5月から6月にかけて水生植物の茎にまとめて産付される.孵化した幼虫は水中生活に入り,小昆虫などを捕食しながら成長する.老熟幼虫は上陸して地表面に泥で蛹室を作り,その中で脱皮して蛹になる.成虫は7月から発生し始め、9月まで活動して成虫で越冬する.

えさ 小昆虫など

発生期 7月~8月

分布 北海道~九州(対馬,五島,県本土)

よく似た種類との区別 近縁種のオオミズスマシに似るが,オオミズスマシには上翅両端にトゲがあることで区別できる.

 

シーボルトコレクション 1820年代にシーボルトが日本で集めた昆虫標本は,現在,オランダ国立自然史博物館(NCB Naturalis)に収蔵されている.以下の写真は,長崎SSH科学プロジェクトの調査団が,2013年に同博物館で取材したものである.

 

シーボルトコレクションのすべての写真の著作権は,オランダ国立自然史博物館(NCB Naturalis)にある.
ここに表示したシーボルトコレクションの写真は,オランダ国立自然史博物館の写真利用許可を得たものである.
写真の無断使用を禁ずる.
The copyright of the photos and or compilations of the photos taken from the "Von Siebold" collection remains with NCB Naturalis, Leiden. All the photos of the "Von Siebold" collection are permitted under the agreement between NCB Naturalis and Nagasaki SSH Science Project. Don't use or copy any images.

 

記載:松尾 照男

写真:松尾 照男, 田中 清

写真(シーボルトコレクション):田中 清 

 

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