和名 ヤマトエンマムシ
学名 Hister impunctatus Osawa.1952
分類 鞘翅目エンマムシ科

         

ヤマトエンマムシ                  エンマムシ

 

         

ヤマトエンマムシ                  エンマムシ
翅鞘条溝                        翅鞘条溝

 

 

この虫の特徴 体長10㎜前後で,光沢を持つ黒色の種.がっしりとした体躯を持つ,エンマムシ類としては大型の種である.エンマムシ類は上翅に数本の条溝をもつが,一般的に外側から第1条~第5条までが見られる.本種は翅鞘会合線は見られず,第1条~第2条が完全で,第3条が途中で不明瞭になり,第4条と第5条は翅鞘先端部にのみに見られることで他種と区別できる.

生活史 低地の牧場などから採集されることもあるが,採集された個体数はあまり多くない.長崎県では自然林の発達した海岸付近の側溝などからも発見される.これは本種が,動物の死がいや糞などに集まるハエ類の幼虫を補食することによるようであり,側溝には落ちた小昆虫やミミズなども集まるためにこれを補食していると考えられる.

えさ 糞や腐敗した動物の死体に集まり,ウジ虫などを食べる.

出現時期 5月~8月

分布 本州~九州(対馬,県本土)

よく似た種類との区別 身体の大きさも色もエンマムシMerohister jekeli (Marseul)に似るが,前述した翅鞘の条溝の様子が異なっているため区別は容易である.

 

シーボルトコレクション 1820年代にシーボルトが日本で集めた昆虫標本は,現在,オランダ国立自然史博物館(NCB Naturalis)に収蔵されている.以下の写真は,長崎SSH科学プロジェクトの調査団が,2013年に同博物館で取材したものである.

 

シーボルトコレクションのすべての写真の著作権は,オランダ国立自然史博物館(NCB Naturalis)にある.
ここに表示したシーボルトコレクションの写真は,オランダ国立自然史博物館の写真利用許可を得たものである.
写真の無断使用を禁ずる.
The copyright of the photos and or compilations of the photos taken from the "Von Siebold" collection remains with NCB Naturalis, Leiden. All the photos of the "Von Siebold" collection are permitted under the agreement between NCB Naturalis and Nagasaki SSH Science Project. Don't use or copy any images.

 

記載・写真:松尾 照男

写真(シーボルトコレクション):田中 清 

 

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