和名 オオマドボタル
学名 Lychnuris dicicollis (Kiesenwetter)
分類 鞘翅目ホタル科

この虫の特徴 体長9㎜~14㎜.前胸背板の中央に赤色斑があるが,その大きさは個体変異が大きい.また,全胸背板の前方には2個の透明部分「マド」がある.♂には上翅と下翅があり,飛び回ることができる.これに対して♀は,淡黄褐の幼虫型で羽が退化している.

生活史 卵から蛹(さなぎ)の期間まではよく光るが成虫はほとんど光らない.幼虫は低地の林縁などに見られ,マイマイ(カタツムリ)やキセルガイを食べる.成虫は何も食べず,寿命は7日程度である.雄は日中に林縁を飛び回って♀を探す.♂♀の交信は光ではなく,視覚や臭い(フェロモン)によって行われている.

えさ 幼虫はマイマイ(カタツムリ)やキセルガイ

出現時期 6月

分布 本州(近畿)~九州(五島,県本土)

よく似た種類との区別 クロマドボタルは全体が黒色で近畿以東の本州に生息している.しかし,上記のようにオオマドボタルでもほぼ黒色の個体が見られることなどから,両種について,分布の境界となっている地域での研究が必要だと考えられている.

左 オオマドボタル  右 クロマドボタル

 

記載:田中 清

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