和名 タガメ
学名 Lethocerus deyrollei (Vuillefroy, 1864)
分類 半翅目コオイムシ科
この虫の特徴 体長50㎜~65mm程度.体全体が茶褐色で♀が♂より大型である.水の綺麗な池や沼を好み,農薬に弱い.強い走光性がある.絶滅危惧II類(VU)(環境省レッドリスト)に分類されている。
生活史 7月に水生植物の茎上で孵化した幼虫は水中に落下する.幼虫は鎌状に変化した前脚で小魚などを捕獲する.そして,口吻を突き刺して獲物に消化液を注入し,消化液で溶けた肉液を吸って成長する.8月~9月に成虫になるが交尾はせず,越冬する.越冬はやや湿った落葉や石などの下で行われる.越冬から目覚めた成虫は5~6月に成熟して,交尾・産卵する.卵は卵塊として水面上にあるため,♂が単独で卵塊の保護と水分補給を行う.交尾・産卵した成虫は秋には死んでしまう.
えさ 小魚やカエルなど
出現時期 4月~10月(新成虫は8月~10月)
分布 本州~九州(対馬,壱岐,県本土で記録があるが,絶滅したと考えられている)
シーボルトコレクション 1820年代にシーボルトが日本で集めた昆虫標本は,現在,オランダ国立自然史博物館(NCB Naturalis)に収蔵されている.以下の写真は,長崎SSH科学プロジェクトの調査団が,2011年に同博物館で取材したものである.
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記載:田中 清
写真:田中 清
写真(シーボルトコレクション):紙谷 聡志,井手 竜也