Vol.3 No.2

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カステラの配合改良と食味評価― 糖尿病患者でも食べられるカステラを目指して

研究要旨 カステラは16 世紀に南蛮(ポルトガル)から長崎にもたらされた伝統的な焼き菓子であり,柔らかな食感と甘さが多くの人に嗜好されている(三宅ら2011)。しかし,一般的なカステラには砂糖が多く含まれているため,糖尿病患者にとっては摂取...
化学食品
Vol.3 No.2

長崎県宇久島における陸生異翅半翅類昆虫の新記録

研究要旨 長崎県五島列島からは,これまでに80 種あまりの陸生異翅半翅類昆虫(カメムシ類)が報告されているものの,一括りに「五島」あるいは「五島列島」と記された文献がほとんどで,実際は,本土と往来しやすい福江島あるいは中通島由来である場合が...
昆虫生物
Vol.3 No.2

アカハライモリが餌として認識する大きさについて― アカハライモリは匂いによって餌の大きさを予測しうるのか?

研究要旨 両生類の餌に対する定位行動については,無尾目のヨーロッパヒキカエルBufo bufo (L.)が,黒い背景の中で小さな白い物体が動いたとき,特定のサイズや動きのパターンを持つ対象へ選択的な定位反応を示すこと報告されている(Ewer...
生物
Vol.3 No.2

キマダラカメムシの飛翔能力と分布拡大について

研究要旨 キマダラカメムシErthesina fullo (Thunberg, 1783)(半翅目:カメムシ科)は,オランダ商館付きだった医師Thunberg(1783)によって,長崎市の標本に基づき新種として記載された。本種は日本在来では...
昆虫生物
Vol.3 No.2

カイミジンコに関する行動学的研究 (1) ― イボオヨギカイミジンコの走性の変化に対する分析法の検討

研究要旨 プランクトンの光刺激に対する走性は,生態学的に重要な行動である日周鉛直移動(Diel vertical migration: DVM)の主要な要因のひとつとされている(Ringelberg 1999)。ミジンコ亜綱では,例えばオオ...
生物
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カイミジンコに関する行動学的研究 (2) ― イボオヨギカイミジンコの特定の光波長に対する走性の変化

研究要旨 カイミジンコ類は,一般的に知られるミジンコとは分類学的に異なるグループに属し,藻類やバクテリアを餌とする節足動物である。湖沼や海洋の底質に生息する底生動物(ベントス)として知られており,底生無脊椎動物群集における主要な構成要素をな...
生物